ブログ新着ブログ

一覧はこちら

2021/02/15
超私的な漢方処方解説~加味逍遙散~
久しぶりの漢方処方解説。今回は女性の漢方薬の代表的な処方である加味逍遙散です。
この処方、江戸時代の漢方医の百々家の口訣をまとめた本によると「女性の色々訴える方にはとりあえずはこれ!」みたいな感じで書かれているくらい、かなり万能な方剤です。
元々は逍遙散という薬があり、それに牡丹皮と山梔子を加えたものなのですが「中医処方解説」によれば①寒くなったり、熱くなったりする②のぼせる、顔が赤くほてる③いらいら、怒りっぽい、不眠などに適応があるとされています。
また、小川恵子先生著の「経方医学への第一歩」によると加味逍遙散は肝陽上亢に対する処方であり「のぼせ、いらいら、怒りっぽい、めまい、耳鳴、頭痛、顔面紅潮、膝腰がだるく無力etc」の症状に有効とされています。
「逍遙」とは「気ままに歩き回る」という意味であり、症状が色々変遷することを意味しています。一つの症状だけではなく色々な症状に対して使う薬ということなんですね。
この薬の不思議なところは下剤系の生薬は入っていないのですが、何故が便通がよくなります。
頻用されるこの薬ですが、一つ注意点があります。それは山梔子が入っていることです。山梔子は清熱作用がありこの処方の肝でもある大事な生薬なのですが、とりすぎると腸間膜静脈硬化症という合併症を引き起こします。加味逍遙散でいうと1日7.5gを5年間飲み続けると危険ゾーンに入ります。
漢方は副作用がないと思われている方も多いですが、そんなことはありません。ちゃんと医師の指導のもと適切に飲まないと大変なことになりますのでご注意ください。

追伸:土曜日の地震怖かったですね。10年前を思い出しました。クリニックは幸い被害はなく診察室の雛人形(?)も無事でした。

2021/01/19
超私的解説~漢方で痩せるのか?~
今回は、よく聞かれる質問について超私的にお答えしたいと思います。それはズバリ「漢方薬飲めば痩せるんですか?」というものです。先に結論を言ってしまうと「飲むだけで痩せる薬はありません」ということです。あるとすればそれは「毒」以外の何物でも無いと思っております。
漢方薬でよく痩せ薬として使われているのが防風通聖散です。市販薬でもナイ○トールZやコッコ○ポといった名前で販売されているものです。患者様のお薬手帳をみているとたまに飲んでいる方がいらっしゃいます。なんで飲んでいるんですか?と聞くと「最近太ってきたから」という方が大半です。さて、この防風通聖散ですがこれを飲んで痩せる人はごく一部。教科書的には固太りの人で、最近ではあまり観なくなりましたがいわゆる「あんこ型」のプロレスラーのような人です。構成生薬に大黄が入っているので便秘は改善されそうですが、残念ながら飲めば痩せるという魔法の薬ではありません。テレビCMでは「燃やすと出す!だから痩せる」と謳っておりますが・・・
防風通聖散ですが、副作用も多く報告されております。なかでも怖いのが間質性肺炎です。高熱と咳が続き最悪の場合命に関わります。小職が某総合病院に勤務していたとき、防風通聖散によって間質性肺炎になった方を救急外来で受けたことがあります。その方も「痩せるため」とのことで飲んでおられたようです。
しかしながら・・・漢方で体質改善をし痩せやすい体質にすることは可能です。そこからは皆様の努力次第といったところなのですが。気血水の巡りをよくすること、五臓六腑でいうところの「肺」と「胃」を整えるのがポイントとなります。
繰り返しになりますが、飲めば痩せる漢方薬はありません!また漢方にも副作用がありますので自己判断での内服は控えていただいた方が宜しいかと存じます。

2021/01/06
超私的な漢方処方解説~桃核承気湯~
だいぶ久しぶりの漢方処方解説。今回は桃核承気湯です。
あまり馴染みのない薬かもしれませんが、漢方の世界では以前解説した当帰芍薬散、桂枝茯苓丸とならんで駆瘀血薬(血の巡りを能くする薬)の代表格です。強力な破血効果(血の滞りをなくす)があり当帰芍薬散や桂枝茯苓丸では弱い人に有効とされています。
桃核承気湯は駆瘀血薬であるとともに「承気湯類」にも分類されます。どういう薬かというと食欲はあって食べられて、大量に食べるがなかなか出ない人に使う薬の種類です。専門用語では「胃家実」と言います。
構成生薬に大黄が含まれており頑固な便秘にもよく効きます。診療をしていますと女性の方で「1週間に一度だけしか出ない」というような人もいます。男性の自分からしたら信じられないのですが、世の女性の中には頑固な便秘で悩んでいる人が多いようです。一概に女性の便秘にはこれ!というわけではないのですが、適応がある場合これ以上無い薬と言えます。

2020/11/16
冷えにはご用心!
今週は季節外れの暖かさがありますが、朝晩はめっきり冷え込むことも多くなってきました。患者様を診察していますと体調不良、めまいなどの方が増えてきた印象です。そういう方を診察していますと、女性の方で顕著なのですが「冷え」が原因となっている人が多く見受けられます。
「冷え」と一口でいっても、自覚的に冷えが分かっている人もいれば、診察や問診で初めて冷えが分かる人もいます。この「冷え」というのがやっかいでして、漢方的には気血水の巡りを悪くする大きな要因のひとつとなっています。
冷えに対する代表的な処方は「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」ですが、頑固な冷えは残念ながら薬だけでよくなるようなものではありません。
日常生活の中に冷えの原因が隠れており、大きくは「運動不足」と「食生活」です。人間の体の中で一番熱を産生するのは筋肉であり、特に下半身の筋肉が重要となっています。全く運動していない人が冷えるのはある意味当然の結果であって、時間の無い中でもウォーキングなどを通して1日最低でも5000歩、できれば8000歩を目標にすると良いと思います。
また食生活で言うと生野菜の取り過ぎ(トマト、キュウリといった夏野菜は体を冷やします)、カフェインの取り過ぎが主な原因です。根菜類など体を温める野菜や、カフェインレスの飲み物などに変更して貰うことが重要です。
漢方治療は薬だけではなく、そういった生活習慣の是正も大きな柱の一つです。少しでもお役に立てれば幸いです。

2020/09/02
超私的な漢方処方解説~桂枝茯苓丸~
当院のブログのアクセスランキングをみているとダントツで一番多いのが「超私的な漢方処方解説~当帰芍薬散~」であり、1週間あたりでみると500以上のアクセスを頂いております。そこから察するに、やはり女性の方が漢方に非常に強い関心があるのではないかと推察し、今回は当帰芍薬散に続いて代表的な駆瘀血薬である桂枝茯苓丸について解説していきます。
桂枝茯苓丸は瘀血(西洋医学的に言うところの微小循環障害)を改善する代表的な処方です。科学的にもこの効果は証明されており、桂枝茯苓丸にて動物モデルで微小循環障害を改善したとの論文があります。
瘀血となると目の下にくまができたり、指先や唇の色が悪くなったり、舌の裏の静脈が張ってきたりします。またおへその下付近を圧迫すると痛みあるのも特徴的な所見です。
更年期障害や月経困難症など女性特有の疾患とも強い相関性があり、血の巡りをよくすると体調がよくなったりします。
構成生薬をみると桂枝、芍薬、桃仁、茯苓、牡丹皮からなり、芍薬と茯苓は当帰芍薬散とかぶります。重要なのは桃仁、牡丹皮であり、強い駆瘀血作用があります。それゆえに当帰芍薬散よりもより強い効果があるのですが、虚弱体質の人が使うと強すぎるので、ざっくばらんに言うと中肉中背くらいの人が使うとよい漢方薬です。
また微小循環障害を改善する効果が強いため、打撲後の皮下血腫などにも有効です。
注意点は牡丹皮が入っていることから、妊婦には禁忌ですのでご注意ください。

当院の特徴

01.

耳鼻咽喉科専門医としての診療

FEATURE.01
耳鼻咽喉科専門医としての診療
02.

当院で可能な検査

FEATURE.02
当院で可能な検査
03.

漢方医としての診療

FEATURE.03
漢方医としての診療

詳しくはこちら

院長紹介

ようこそ当院のホームページへ

なのはな耳鼻咽喉科のホームページへようこそ。
当院は耳鼻咽喉科一般診療に加えて、頭頸部外科医としての経験を生かし、頭頸部腫瘍、甲状腺腫瘍の診断を行っております。
手術適用となった方は、近隣の医療機関への紹介も行っております。
また西洋医学では治療困難な漢方治療にも力を入れております。
「原因がわからない」「年だから治らない」と言われた方に対しても、漢方治療が有効的なケースが多々ございます。西洋医学的所見と漢方医学的所見を総合し、一人一人にあったオーダーメイドの治療を提供させて頂きます。

このホームページは当院が提供する診療内容を可能な限りわかりやすくご説明するためのものです。皆様のご意見、ご感想をお待ちしております。

院長紹介

メニュー

〒310-0846
茨城県水戸市東野町693-9
TEL029-248-7087
診療時間
09:00~13:00
14:30~18:00

休診日|木曜・土曜午後・日曜・祝日

TOP

TEL.029-248-7087
予約する