そのストレス、肝の失調が原因かも?
連休明けの診療が再開し、難聴やめまいの患者様が増えてきた印象があります。コロナ疲れという言葉があるように、かなりストレス社会となってきているようです。
漢方の世界には五臓六腑という概念があり、五臓には肝、腎、心、脾、肺があります。いずれも西洋医学で言う臓器とは異なり概念的な臓器なのですが、ストレスと「肝」には密接な関係があると言われています。
「肝」は怒りの感情を支配すると言われており、肝が失調するとイライラ、不眠など様々な症状を呈してきます。西洋医学では不眠、イライラに対してはいわゆる安定剤(代表的なのがエチゾラム)などが投与されますが、最近では薬剤依存性などが問題になってきており安易に使う薬剤ではなくなってきています。
漢方の世界では「肝」の失調に対しては柴胡という生薬がよく効くとされており、代表的なエキス剤としては加味逍遙散や柴胡桂枝湯などがあります。当院でも不眠などに対しては睡眠導入剤を出すのではなく、柴胡を含んだエキス剤や抑肝散などを併用し効果をあげております。
コロナ疲れで最近イライラしているという方がいらっしゃいましたら、是非ご相談下さい。