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超私的な解説~風邪薬ってなんだ?~

  • 耳鼻科豆知識
  • 2023/10/30
急に寒くなりいわゆる「かぜ症候群」の方が増えてきました。「早く治したいんで薬下さい」というかたも多く来院されております。さぁ、その風邪薬ですが早く治すモノなのでしょうか?市販の風邪薬を例に考えてみましょう。
最近でCMでよくみる「ベン○ブロック YA○UMO」を例にとります。HPによれば痛みをとる「イブプロフェン」、のどの炎症を抑える「トラネキサム酸」、抗ヒスタミン薬(=鼻水をおさえる)である「ジフェンヒドラミン」、痰を軟らかくする「グアイフェネシン」、咳止めの「デキストロメトルファン」と「メチルエフェドリン」、ビタミンとしてビタミンB2が入っています。他の風邪薬もそうですが「風邪薬は風邪を治すモノ」ではなく「風邪による諸症状の緩和」です。諸症状を緩和することで体力の回復を促し、免疫獲得しやすいようにしようというものです。
なので、インフルエンザに対するタミフルのように「抗ウイルス効果」は全くありませんので注意が必要です。たまにいるのが「風邪をひいたんで自宅にある抗生剤をのみました。抗菌効果あるかな?と思って」なんて人がいますが、99%間違いです。風邪はほぼほぼウイルス感染なので抗生剤は効きません。自己判断で抗生剤を飲むことは百害あって一利なしです。
よく○○医院で「風邪と言われて抗生剤もらったんです」という方もいますが、これに関しても??です。一昔前は何でもかんでも抗生剤を処方していたという黒歴史が日本にはあります。その名残なのか、はたまた風邪ではなく抗生剤が必要な状態なのではあるが、説明が面倒なので「風邪」と説明していた可能性もあります。ごちゃごちゃ書きましたが「風邪に抗生剤」というのは誤った考えであることはご理解ください。
では、「風邪を治す薬はあるのか?」というと・・・漢方薬だと思います。科学的に立証はされていませんが、漢方薬には抗ウイルスがあります。それは漢方に詳しい先生なら同じ考えだと思います。しかしながら「漢方薬どうですか?」とお勧めしても「え!?漢方?どうせ効かないんでしょ?」と怪訝な顔されやんわり拒否される方が非常に多いのも事実です。効かないと思っている人に出しても仕方ないので、その場合は通常の「風邪の諸症状を緩和する薬」をお出ししています。それはそれで間違いでは無いんですけど・・・。
本格的な風邪の季節が到来しています。皆さんは何を選択されますか??「漢方薬ください!」という患者さんが増えるといいなと思っております。





















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