顔・首の病気について
痛みや違和感を感じるところとは別の箇所で、病気になっている可能性もあります。
日常的によく起こる症状も含まれるのであまり重要視しないことが多いですが、重大な病気が隠れている可能性もあります。
代表的な病気・症状を挙げていますので、少しでも当てはまる場合は必ず専門医にご相談ください。
代表的な症状・病気
顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)
症状
顔の左右どちらか半分が、思うように動かなくなる疾患です。そのため目を閉じたり開けたりができない、口から水や食べ物が漏れるなどの症状が見られます。中耳炎や神経炎などが原因で起こることもあれば、明らかな原因がなく急に起きてしまうこともあります。多く見られるのはベル麻痺やハント症候群といったウイルスが原因で起こるものです。
治療について
何が原因で顔面神経麻痺が起きているのかをまずは明らかにしなければなりません。原因がわかった場合は、その原因を取り除く治療を始めます。耳鼻咽喉科で対応できる顔面神経麻痺はベル麻痺とハント症候群です。ウイルスが原因で起こるものはステロイド剤や抗ウイルス薬により治療していきます。
頸部リンパ節腫脹
症状
頸部(くび)には100~200ものリンパ節が存在すると言われており、頸部のリンパ節が膨張また、炎症(頸部リンパ節炎)を起こす症状を指します。
原因は風邪などで体の中に入ったウイルスや細菌などが、急性感染症としてリンパ節に炎症を起こすことで症状が表れます。
治療について
リンパ節膨張自体には治療を施さないケースが多く、他で併発している病気や試験的な薬剤を投与し経過観察を行っていきます。
ほとんどが自発性で自然軽快するか、原因となっている他の要因を探り、治療方法・薬の処方をしていきます。
甲状腺腫瘍
症状
甲状腺腫瘍とは、前頸部(首の前部分)にできる腫瘍(できもの)のことを指します。一般的には良性腫瘍・悪性腫瘍に分かれ、治療法も異なります。
精密な検査を行う必要があり、血液検査、エコー検査などを行います。
治療について
良性か悪性かにより治療法が異なり、がん細胞(悪性腫瘍)が見つかった場合は、手術を行う必要があります。また、腫瘍があるからといって一概にがんでない場合もあれば、良性であったとしても腫瘍の大きさが大きい場合は、気道が狭くなる原因だったり他に障害をきたす可能性もあるので、その場合でも手術を行うことがあります。検査結果を元に治療方針を決定し、患者様とよく相談して治療に取り組みます。