風邪の症状について
のどの痛み、咳が出る、鼻づまりなどを主症状とする「風邪」は、
季節の変わり目などに起こりやすく、年中通して誰もが一度は経験する病気です。
たかが風邪とあなどらず、風邪を発端に他の病気に発展しかねませんので、長期にわたり症状が続く場合【風邪は耳鼻科】に
診てもらうことをおすすめします。
多くの場合、鼻・のどに原因があり、耳鼻科だからこそ細かく診ることが可能です。
代表的な風邪の症状・病気
のどの痛み
症状
風邪をひいたときにもっとも出やすい症状がのどの痛みです。なんとなくイガイガする、いつもより乾燥しているというものから、飲食が難しくなるくらい痛みが出てしまうものまで症状はさまざまです。のどが炎症を起こすことで声が枯れたり、ひどいとまったく声が出なくなったりもします。
治療について
殺菌成分や炎症止めの成分を含んだトローチ、スプレーを使用します。痛みが酷い場合には痛み止めを使用することも多いです。のどの炎症を抑えるトラネキサム酸という飲み薬を使用することもあります。のどの痛みは薬によって抑えることもできますが、のどが痛いのに酷使することで治りが遅くなるものです。できるだけのどを使わないように気をつけることも治療法の1つといえます。
頭痛・熱
症状
風邪につきものなのが、頭痛や熱の症状です。37℃前後の微熱で済むこともあれば、38℃以上も熱が出ることもあります。頭がガンガンしたりズキズキしたりするのも、風邪ではよく見られるでしょう。急激に熱が上がったり、40℃近くの熱が出ていたりするときは風邪ではなくインフルエンザなどの感染症の可能性もあります。いつもと様子が違う風邪の場合は注意が必要です。
治療について
頭痛や熱も、解熱鎮痛剤を使用して症状を抑えていきます。即効性がありよく効くロキソニンを使用することが多いです。あまり症状が酷くない方や小さな子供の場合は、ロキソニンではなくカロナールというもう少し効き目の優しいものを使用します。ただし熱が出るのは、体が体温を上げて免疫力を高め、自分自身で菌やウイルスと戦うためです。解熱剤を使うことで風邪が長引いてしまうこともありますので、どうしてもつらいときのみ使うようにしましょう。
鼻水・鼻づまり・くしゃみ
症状
風邪を引くと、体は鼻水やくしゃみを出すことで菌やウイルスを外に出そうとします。またこれ以上、体内に菌やウイルスが侵入してこないようにするために、鼻づまりを起こさせ菌やウイルスの通り道を塞いでしまいます。風邪の場合は、一般的に粘性の高いドロっとした鼻水が出ることが多いです。
治療について
鼻の症状を抑えるためには、抗ヒスタミン薬を使います。鼻水や鼻づまり、くしゃみを引き起こすのに関わるヒスタミンの働きを抑えることで、つらい症状を取り除いていくのです。鼻づまりが酷い場合は、鼻炎スプレーも併用します。血管収縮剤の入っているスプレーは即効性があるので、鼻づまりが酷くて寝付けないときなどにとても役に立ちます。
咳・たん
症状
風邪の症状でとくに長引きやすいのが咳やたんの症状です。熱や鼻水の症状がなくなってからも、咳やたんだけ残ってしまうことが珍しくありません。咳は大きく「乾いた咳」と「湿った咳」とにわけることができます。乾いた咳はたんが絡みません。そのため「コホコホ」「ケホケホ」といった咳が出ます。一方で湿った咳はたんが絡むので「ゴホゴホ」「ゲホゲホ」といった咳が出ることが特徴です。
治療について
乾いた咳と湿った咳とでは、使うお薬が異なります。たんの絡まない乾いた咳の場合は、咳を起こしている咳中枢の働きを抑えることで、咳が出ないようにします。たんの絡む湿った咳の場合は、ムリに咳を止めると悪化してしまう恐れがあるため、たんを薄めて出しやすくするお薬を使うことが基本です。