なのはな耳鼻咽喉科からのお知らせ
- 2024/05/11
- 5月31日午前は休診といたします
- 2024/04/19
- 時間予約無断キャンセルについての対応
- 2024/04/12
- 当院が美人百花に掲載されました!
- 2024/03/30
- AIチャットで問い合わせが多いことについて
- 2024/03/25
- 4月1日から発熱外来が一部変更(急性中耳炎疑いは院内診察)します
新着ブログ
- 2024/07/28
- 今中先生一周忌に想う
- 昨年7月28日に今中先生が鬼籍に入られました。思い返すとあっという間の1年でもあり、長い1年であったような不思議な感覚です。今中先生との出会いなどについては以前のブログで書いたので割愛しますが、本当に惜しい人をなくしました。
漢方の世界には口訣といって先人の言葉をまとめて教科書みたいにする習慣があります。今中先生との会話やラインのやりとりは半分はゴルフ関係でしたが、もう半分は漢方の相談でした。その中でも印象深い言葉を書き残してみたいと思います。「先生、今の日本漢方は五臓六腑を軽んじてるからあかんのよ」漢方には診断に相当する「証」というのがあります。いろいろな診断方法があるのですが代表的なのが「気血水」という物差しです。気虚、気鬱、気逆、瘀血、血虚、水毒の6つで病態を表します。院長も最初は気血水から入ったので、証=気血水で表すことがほとんどでした。今中先生の教えを受けるようになってから五臓六腑の概念を取り入れるようにしており、今中先生がこだわっていた「補土生金=脾を補い、肺を助ける」治療を実践できるようになりました。例をあげると副鼻腔炎に対して辛夷清肺湯で直接治しにいくのではなく、黄耆建中湯でゆっくり治していくといった具合です。「花粉症はⅠ型アレルギーを起こす邪が原因なんよ」花粉症の原因としては寒邪とか風邪(ふうじゃって読みます)とかいろいろ言われておりますが、今中先生的にはそんなんじゃなくて、別の概念が必要と考えていたようです。今中先生の花粉症(アレルギー性鼻炎)の治療方法は院長も初期からかなり参考にしており、虎竜湯(=五虎湯+小青竜湯)は伝家の宝刀として使わさせて頂いております。10月には今中先生の大好きだった日本耳鼻咽喉科漢方研究会がまた開かれます。「?」と思うような演題には容赦なく質問していた今中先生がいない研究会が2回目です。去年は流石に寂しかったです、やっぱり。でも皆先生のこと忘れてないよ!遠くの空から見守っていてくださいね、先生!!
- 2024/07/19
- 手足口病が流行中!!インフルエンザも?!
- 都内では手足口病が流行しているようです。
基本的にはこどもの病気ですが、まれに大人がかかることもあります。発熱(全員ではない)+手足口に発疹ができます。飛沫感染、接触感染が主です。幼稚園や保育園で流行することが多いです。検査キットや治療薬があるわけではないので、流行状況や皮膚症状をみながら診断することになります。当院は耳鼻科ですので、手足口病をみることはほぼありませんが、問題なのはインフルエンザが流行しているということです。ここ数か月当院ではインフルエンザ陽性患者はでていませんが、県南地区では学級閉鎖のところがあるようです。コロナは久しぶりの大波が来ているようで、当院での発熱外来患者の大多数がコロナ陽性患者です。そこにインフルエンザ、さらには大人の手足口病、熱中症などが加わってくるとなるとかなり混乱が予想されます。当院は第2種協力医療機関ですので、初診・再診にかかわらず発熱患者を受け入れておりますが、小児の中耳炎以外はかならず別棟の発熱外来で対応させてもらっています。玄関前にも「3日前から37.5度以上の発熱があった方は院内には入れません」とかなり大き目な看板で告知をしておりますが、ごくごくたまに看板を目にしているにもかかわらず、突破してくる患者さんがいるのもまた事実です。以前には2日前にインフルエンザに罹患したにも関わらず「発熱がないから大丈夫と思ってました」と院内に入ってくる方もいました(即退場案件です…)。当院としてはほかの患者さん、そして医療スタッフを守るためにも「発熱患者は別枠で診察」を徹底しております。引き続きご理解ご協力のほど宜しくお願い致します。
- 2024/06/17
- ハリネズミだけに鍼?!広島で脈診と鍼治療を習ってきたってよ
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6月15日~16日にかけて小川恵子先生のお誘いで広島大学漢方診療センター主催のセミナーに参加してきました。脈診と鍼治療の実技ということだったのですが、参加されていた先生方のほとんどが鍼灸師の先生であり、鍼も触ったこともない医師、しかも漢方医ではなく耳鼻科医が一人そこに紛れるという異常事態でしたが、2日間みっちり勉強してきました。
脈は漢方をやっている先生でも苦手という人が多く、院長もその一人でしたが2日間のセミナーで心・肺・肝・脾・腎のどこが問題があるか?くらいはわかるようになりました。当院で漢方治療を受けている方も多いと思いますがいきなり「脈みせてください」と言われるかもしれません。その時は嫌な顔しないでご協力いただければ幸いです。
鍼治療は怪しい治療でもなんでもなく国家資格をもった鍼灸師がやる治療でありWHOにも経絡の記載があり欧米でも広く行われている治療法です。ど素人の院長なので鍼の持ち方、経絡(ツボ)の探し方、刺し方から手取り足取り鍼灸師の先生から教わることができました。実臨床ではまだまだ使えないレベルですが、円皮鍼なら耳鳴や頭痛でもいけそうなので、今後随時導入していきたいと思っております。
15日の夜は小川恵子先生と、そのお弟子さんの河原先生と懇親会がありました。コイワシの天ぷら、お刺身など広島ならではの海産物に舌鼓をうち日本酒、ワインを堪能してきました。意外なのですが広島って地酒美味しいです
広島は茨城からはかなり遠いですが非常に濃密な2日間でした。ご指導いただいた小川恵子先生ならびに漢方診療センターの鍼灸師の先生方にこの場をかりまして厚く御礼申し上げます。
- 2024/06/14
- 意外かもしれませんが…コロナはまだいますよ!
- 最近はテレビでも特にとりあげられることはなくなりましたが、外来患者さんの中でも「先月コロナにかかって…」という人が増えてきました。実際に当院の発熱外来でも毎日とは言いませんが、コロナ陽性患者がでるようになりました。当院では第2種協力指定医療機関として初診・再診にかかわらず発熱患者の受け入れをしております。時間的・空間的に発熱患者をわけて診察することを求められており、HPや玄関にも「3日以内に発熱があった患者さんは発熱外来対応」と記載しております。しかし残念ながら診察室にはいって「昨日38度の熱があって…」と何事もなかったように話す患者さんが最近増えてきました。本人的には「今日熱がないから大丈夫」と思っているのでしょうが、実際そういう人でコロナ陽性患者がいるのもまた事実です。その辺は医療者と一般の方の認識の違いなのでしょうが…こちらがそのあたりを注意すると逆切れして怒ってしまう患者さんもいて対応に苦慮しております。ちゃんとしている方(これが普通だと思っていますが)は、かかりつけであっても確認の電話をしてもらって発熱外来対応か直前まで車待機かなど適切に対応させてもらっています。院長としてはスタッフおよび一般患者さんを感染から守るという責務があります。「コロナはしょせん単なる風邪だから大騒ぎするな」と言われるかもしれませんが、コロナ陽性となると発症後5日間は自宅待機となり、仕事や学業などに支障が出る人は大勢います。面倒かもしれませんが、3日以内に発熱があったかたは必ずお電話での問い合わせをよろしくお願いいたします。
- 2024/06/09
- 風邪について真剣に語ってみる
- 風邪ってなんでしょう?これをちゃんと答えられる人はなかなかいないのではないでしょうか?一般的には「咽頭痛、咳、鼻水」の3症状が「ほぼ同時期に同程度」出現する状態をいいます。なので診察前の問診で「2日前から喉が痛くて、その後咳・鼻水が…」となればだいたいは「風邪だろうなぁ」と想像ができるわけです。
では風邪薬という言葉がありますが、実際は「風邪をなおす薬」ではなく「風邪の諸症状の緩和の薬」です。具体的に言えばカルボシステイン、トラネキサム酸、デキストロメトルファン、クロルフェニラミンマレイン酸といったところです。巷に溢れている風邪薬もだいたいが似たような薬の組み合わせでできています。なのでぶっちゃけていうと病院にきても薬局で薬を買っても、だいたい同じような薬になってしまうのです。では風邪を引いたときに病院に来るメリットは?というと…「いわゆる風邪」ならばあまりメリットはありません。理由は上述の通りで出される薬が市販薬と大差ないからです。メリットをあげるとすれば本当に風邪なのか?を医師にしてもらえることです。病院にくれば「早く治す薬をもらえる」と思っている方もいらっしゃいますが、残念ながらないのが現実です。風邪の原因の大半がウイルス感染です。なので抗生剤は効きません。抗生剤は細菌を殺す目的の薬なので細菌感染が起こっていない「いわゆる風邪」では無意味であり、むしろ逆効果です。一部の抗生剤(マクロライド系など)は抗炎症作用があるために使われることがありますが、ペニシリン系、セフェム系、キノロン系といった抗生剤は風邪に対しては意味をなしません。風邪の状態で治れば特に抗生剤は不要なのですが、それが進行して咽頭痛→扁桃炎、鼻水→副鼻腔炎、咳→気管支炎となると抗生剤の出番となります。一般的には10 days markといって10日間治らなければ抗生剤が適応となることが多いです。それ以外にも単なる風邪では説明がつかない激烈な症状の場合は抗生剤を使用した方が良いです。その判断は医師でしかできません。誤解を恐れずにいうならば上気道感染については耳鼻科が一番その判断にはたけています。「喉が痛い」に対して「これは風邪症状だから抗生剤は不要」「これは扁桃炎になっているから抗生剤」と診断するのを耳鼻科医は得意としています。最後に、、、風邪を治す薬があるのか?と言われれば、漢方薬が得意ですと答えてます。麻黄湯をはじめとした漢方薬はおそらくかなり強力な抗ウイルス効果がありますし、実際インフルエンザにも保険適応が通っています。ただ実臨床において「いわゆる風邪」の患者さんに漢方薬をだそうとすると結構な確率で嫌がられます。「粉薬いやだ」「どうせ効果ないんでしょ?」とか色々理由はありますが…。風邪に対しての漢方薬の優位性を説明しようとすると外来が回らなくなるので、「いわゆる風邪薬=諸症状の緩和の薬」を出して終了となることが多いです。このブログをみて「風邪をひいたら漢方薬のんでみよう」と思ってくれる人が一人でも増えたらいいな〜と思っております。ちなみに「風邪に対する漢方薬=葛根湯」ではありませんのであしからず。そのへんは医師の腕の見せ所です。
院長紹介
ようこそ当院のホームページへ
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耳鼻咽喉科一般診療に加えて、頭頸部外科医としての経験を生かし、頭頸部腫瘍、甲状腺腫瘍の診断を行っております。
手術適用となった方は、近隣の医療機関への紹介も行っております。
また西洋医学では治療困難な漢方治療にも力を入れております。
「原因がわからない」「年だから治らない」と言われた方に対しても、漢方治療が有効的なケースが多々ございます。西洋医学的所見と漢方医学的所見を総合し、一人一人にあったオーダーメイドの治療を提供させて頂きます。