OTC漢方薬の使い方には要注意!!
先日、下記のような記事がでました。
トレンド予測で、最も注目されるカテゴリーは「フェムケア(女性が快適に過ごせるようサポートすること)」らしいです。
フェムケアという言葉はいいとして、女性に対する漢方のニーズが多いようです。詳しくは元記事を読んでいただきたいのですが、気になったのはやはり売り上げ上位になったのが「葛根湯」「防風通聖散」「芍薬甘草湯」ということです。
芍薬甘草湯はこむら返りの薬ということで、一般的になっていますし院長も愛用しています。頓用で使う方がほとんどだと思うのであまり問題ないです。定時内服するともれなく「偽アルドステロン症」になり血圧が跳ね上がることがあるので注意が必要です(特に高齢者)
「葛根湯」はもっとも有名な漢方薬で風邪薬として有名ですが、勉強すれば勉強するほど葛根湯が効く人、効くタイミングを見極めるというのはとても難しいのがわかります。来月にDr向けに「かぜに対する漢方治療」ということでセミナーを開催しますが、葛根湯を使いこなせたら一人前の漢方医と言われるくらいなので「風邪だから葛根湯」というのはどうなの??と思っている次第です。
「防風通聖散」は以前のブログにも書きましたが、おそらくは若い女性がダイエット目的で使っているケースがほとんどです。大事なことなので何回でも書きますが防風通聖散で痩せる人はプロレスラーみたいな人です。瞬間的には便通が良くなり浮腫がとれ体重は落ちますが、それ以降は薬の作用で冷えが進行し痩せづらい体質になります。製薬メーカーもその辺をちゃんと宣伝すべきと思うのですが…。勤務医時代に防風通聖散による間質性肺炎で死にそうになってた人もみています。飲みたい人はどうぞ…なのですが、多分というかかなりの確率で痩せません。
ご参考になれば幸いです。