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お笑いコンビかまいたちの舌禍事件について思う

  • 耳鼻科豆知識
  • 2024/03/04
先日お笑いコンビかまいたちがあるテレビ番組内で薬剤師の服薬指導がいらないというような趣旨の発言があり物議をよびました。ようは「薬が早くほしいのに、症状を聞いたりするのは意味がない」的な内容です。まぁ正直わからないでもないですが、薬剤師の業務が処方箋をみてそれを袋詰めすることだけであれば6年間も大学に通い、国家資格をとる必要はありません。薬剤師さんは膨大な薬剤に関する知識を有しており、飲み方からほかの薬剤との飲み合わせをチェックするのはもちろん、この薬が本当に患者さんの症状とあっているか?を確認する必要があります。おかしなところがあれば疑義照会といって処方箋を出した医師に確認する必要があります。その後SNSで炎上したため濱家さんは謝罪をしていましたね。
耳鼻科でいうとこの時期は花粉症のため普段病院に来ない人が病院にきます。花粉症の人は「とりあえず薬ください」というのが本音なのでしょうが、診察室でも「医師の診察いらない」的な雰囲気の人が結構います。例えばこんな感じです。
パターン1 医師:今日はどうしましたか? 患者:花粉症の薬ください
一見普通の会話ですが、医師は症状を聞いています。「花粉症の薬ください」の前に「花粉症で鼻と目がつらいんです」が隠れているとは思っていますのでこの手の会話は慣れましたが…
パターン2 医師:こんにちは、〇〇さん 患者:花粉症の薬ください
こちらは挨拶しています。会話として成立していません。そんなに食い気味に来なくても大丈夫です。
パターン3 医師:こんにちは 患者:●●(薬の名前)を■■(日数)ください
これは完全にアウト。会話としてもおかしいですし、処方内容や期間は医師が判断するものです。
クリニックでは鼻の所見や患者さんの症状、生活スタイルなどから処方を決定しています。よく花粉症のセミナーでも話すことですが、薬を何出してもよいものではありません。人それぞれ薬の相性や必要不必要が必ずあります。問診や診察はそれを決定する大切なプロセスです。もし、そういったプロセスはいらないよ!という方はドラッグストアなどでご自身で薬を購入されたほうが楽です。余計な事(と思っている)ことは聞かれませんので。
今日も天気予報では花粉がかなり飛ぶようです。外来も混雑するため待ち時間が多くイライラしてしまうのもわかりますが、当院では「花粉症治療といえばなのはな」と言っていただけるよう丁寧な診察を心がけております。ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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