小児の抗生剤についての続報(データまとめてみました)
院長のブログですが閲覧数をこちらでチェックすることが可能です。くだらない(?)ブログも多い中上位3つは最近は固定しており①防風通聖散②マイファミリーのネタバレ③小児の抗生剤となっております。
①、②は完全にネタなんですが、思いのほか小児の抗生剤について興味がある方が多いようです。当院に来たことあるかたはご存じかもしれませんが、小児とくに2歳未満については極力抗生剤を使用しない方針で治療を行っています。抗生剤=悪とは思いませんが、不必要な抗生剤は正直おすすめしないというのが基本スタンスです。いまだに抗生剤神話ともいうべき「風邪だから抗生剤ください」的な患者さんが多いのは事実ですし、風邪なのに抗生剤が処方されているケースも残念ながら散見されます。小児とくに乳幼児期の抗生剤過剰投与については幼少期肥満、クローン病、アトピー性皮膚炎・喘息にてリスク因子となるという報告がされています。エビデンスレベルが高いものです。
幼少期、特に生後3年間は、ヒトの腸内細菌叢が確立され、多様化する重要な期間です 。この初期の細菌叢の組成は、宿主の免疫応答や代謝経路を「プログラミング」し、長期的な健康アウトカムを決定づける上で不可欠な役割を担います。例えば、経腟分娩や母乳育児は健康な乳児のマイクロバイオームを促進し、後の慢性疾患リスクを低減する可能性が示唆されています。
むずかしい言葉で書いてありますが、腸内細菌叢と抗生剤との関係でいろいろ不都合があるということです。アトピーや喘息は有名でしたが、肥満とも関係しているとは…。ちょっと怖いですよね。
最近は減りましたが小児科で鼻水が治らないから、耳鼻科にきて同じような処方で不満そうな顔をして帰っていく親御さんいますよね。ぜひこのブログを読んでいただきたいです。それでもあなたは自分の子供に不必要かもしれない抗生剤飲ませますか??