漢方は病気に対してだすのではありません!人に対して出すものです
当院の特徴でもある漢方治療ですが、よく患者様からこういったご質問を受けます。「ネットで○○っていう漢方薬調べてみたんだけど、この薬であってるんですか?」。
例えばめまいで来た患者さんに補中益気湯という薬だす場合があります。この薬ですが、効能効果を調べると「夏痩せ、病後の体力増強、胃下垂、結核証・・・」等と書いてありめまいに関する記載はありません。
漢方薬は一応、適応する保険病名がありますが極端な言い方をするとその病名は合ってないようなものです。漢方は症状以外にも「気血水」や「五臓六腑」「六病位」といった独特の物差しをもちいて診断します。前述の補中益気湯ならば気虚、中気下陥の人に用いますが、残念ながらこちらは保険病名としては記載されていません。そこで混乱を生じてしまうのです。
西洋薬は「病名」に対して処方しますが、漢方薬は一概にはそうではありません。まだまだわかりづらい漢方薬ですので、何かご不明な点があれば医師まで遠慮無くご質問ください。